エジプトで初のうま味シンポジウム ーカイロ大学と連携―

2016年11月

  • 日 時:2016年10月12日 13:00-16:30
  • 場 所:カイロ大学
  • 主 催:カイロ大学農学部
  • 共 催:味の素㈱
  • 報告者:二宮くみ子、うま味インフォメーションセンター(UIC)理事

エジプト料理とうま味について講演するシャヒナズ教授

  • 2016年10月21日にカイロ大学においてエジプト初のうま味シンポジウム(主催:カイロ大学農学部)が開催され、エジプト政府、食品業界、エジプト国内の主要大学の食品化学、食品工学の教授、学生など約250名が集まり、うま味インフォメーションセンターから副理事長の西村敏英先生(日本獣医生命科学大学教授)と二宮が講演者として参加しました。

    エジプトでは様々な料理にトマトをとても良く使います。コシャリは一般市民の生活に浸透している料理で、米、ショートパスタ、マカロニ、ヒヨコマメを混ぜて炒めたものに、カリカリに揚げた玉ねぎのスライス、刻んだトマトあるいはトマトソースをかけます。エジプトの国民食とも言えるでしょう。モロヘイヤとコリアンダーで作ったモロヘイヤのソース(日本ではスープと呼ぶことが多いのですが、スープではないそうです)やオクラと肉のトマト煮込など、いずれもコシャリにかけて食べます。ブイヨンも料理の味付けに頻繁に使用されていて、うま味はエジプト料理に欠かせない味ですが、umamiという言葉は知られていません。

    私は、うま味は主役ではなく、うま味そのものは美味しい味ではありませんが、うま味があることで広がりや深みのある味を引き出すこと、塩分を減らしてもおいしく食べられることなどを参加者に伝えました。UICはカイロ大学との連携でエジプトの各種食品の遊離アミノ酸分析を実施しました。その内容はカイロ大学食品科学部長 シャヒナズ教授から紹介され、エジプト人にも、うま味は身近な存在であることが強調されました。日本獣医生命科学大学の西村敏英教授は、チキンスープストックの味におけるうま味の役割について、香りとの関係を強調して解説されました。うま味物質であるグルタミン酸ナトリウムがあることでチキン風味が増強されることは新しい知見であり参加者に大きなインパクトを与えました。

    真剣に二つの野菜ブイヨン(グルタミン酸ナトリウムを加えたものと加えていないもの)の味を比較している参加者

    エジプトの国民食とも言われているコシャリトマトソースをたっぷりかけて食べます

  • エジプト料理とうま味について講演するシャヒナズ教授

    うま味と香りについて講演する西村教授

  • うま味と香りについて講演する西村教授