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ブラジル サンパウロ
「うま味における分子料理法シンポジウム - Molecular Gastronomy, Learning about the UMAMI -」

2006年11月開催

うま味と料理を分子の観点から分析・研究する分子料理法(Molecular Gastronomy)に関するシンポジウムの第1回「うま味を理解する - Understanding UMAMI -」が、2006年11月6日、ブラジル、サンパウロのアニェンビ・モルンビー大学ガストロノミーセンターで開催され、料理学校の学生や講師、シェフ、ジャーナリストなど約80人が参加した。
テイスティング
テイスティング
味覚と風味の識別
味覚と風味の識別
シンポジウムではまず、ホスト役でもあったアニェンビ・モルンビー大学、リカルド・マラニョン教授が、分子料理法の概要を説明。この新しい学問が、人間の味覚や好みを解明するのに効果的であり、スペインのフェラン・アドリア、イギリスのヘストン・ブルメンタールといった世界的なシェフの間でも支持を得ていることを強調した。
リカルド・マラニョン教授
リカルド・マラニョン教授
一番だしを調理する二宮くみ子氏
一番だしを調理する二宮くみ子氏
続いてうま味インフォメーションセンターの二宮くみ子氏が、日本料理に欠かせない「だし」をテーマに、だしのうま味の決め手が昆布から出るグルタミン酸とかつお節のイノシン酸の相乗効果であること、この組み合わせは、野菜と肉で作る西洋のブイヨン、鶏と野菜で作る中国のタンなど、世界で伝統的に親しまれてきたことを語った。にもかかわらず日本でうま味が発見され、重要視されてきたのは、うま味を含む多くの味をミックスさせる西洋料理に比べ、だしそのものを味わう日本料理は、うま味を判別しやすいからであろうと二宮氏は加え、伝統的なだし作りのデモンストレーションを行った。
その後、うま味の世界的研究家、『The Fifth Taste』の著者であり、シェフ、写真家でもあるデビッド・カサビアン氏が、「うま味が料理にもたらす効果を知るには実際に味わうのが一番」と、体験講習を行った。参加者は、鶏のみでとったストック、そこにMSG(グルタミン酸ナトリウム)を加えたもの、さらに核酸(イノシン酸、グアニル酸など)ドを加えたものを比較し、うま味成分の「相乗効果」を体感した。カサビアン氏はまた、肉や野菜を熟成させたり、発酵させることによってたんぱく質がアミノ酸に分解され、うま味が増すことについても解説した。

ブラジル伝統料理のデモンストレーションになると、カサビアン氏は、肉と豆を長時間煮込んだフェジョアーダについて、「この料理を食べると満足した気持ちになるのは、うま味成分の効用である」と述べた。
デビッド・カサビアン氏
デビッド・カサビアン氏
フェジョアーダ
フェジョアーダ
レストラン『Toradesilhas』のオーナーシェフでもあるアニェンビ・モルンビー大学のマラ・サレス教授は、ステージ上で別のブラジル伝統料理、クスクスを作り、参加者は、材料の海老やいわし、トマトが織り成す濃厚なうま味を堪能した。元々、これらに加え、シュラスコ、豆ごはんなど、うま味料理が豊富なブラジルで、参加者が「第5の味」の重要性を改めて認識する有意義なシンポジウムとなった。
マラ・サレス教授による デモンストレーション
マラ・サレス教授による
デモンストレーション
クスクス
クスクス

 
   
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