和食の「だし」はとてもシンプルです。
日本が世界に誇れるこの「だし」と「うま味」について
もう一度見直してみませんか。
昆布だし
昆布だしは、植物性の藻類の昆布のみからとるだしです。その昆布は北海道を中心に東北の一部にかけて収穫されます。
産地によって醸し出す味わいには豊かな個性があります。代表的なだし用の昆布として羅臼(ラウス)昆布はしっとりとしたコクのあるだし、利尻(リシリ)昆布は澄んだくせのないだし、真(マ)昆布はすっきりとしただしがとれます。その昆布だしのうま味成分は、昆布に含まれているアミノ酸であるグルタミン酸とアスパラギン酸です。
平安時代より、京都を中心に発達した精進料理は、殺生を戒める仏教の教えに由来し、肉や魚を一切使いません。野菜と大豆製品が主体のこの精進料理をおいしく食べるために昆布だしは欠かせません。
一番だし
一番だしは、昆布だしをベースにし、さらにかつお節を加えて作ります。昆布だしが煮立ったところにかつお節を加え、火を止めます。かつお節は煮立たせず、さっと手早く濾します。昆布からのうま味(グルタミン酸とアスパラギン酸)に加え、かつお節由来のうま味(グルタミン酸と核酸系のうま味成分のイノシン酸)が加わります。
かつお節の香りと風味が加わり、うま味が強く味がしっかりとしています。料亭などではかつお節のかわりにまぐろ節を使うところもあります。
二番だし
一番だしで使用した昆布とかつお節に一番だしの約半量の水を加え、ゆっくりと煮出すのが一般的です。しっかりとしたうま味があり、煮物や味噌汁に適しただしがとれます。
「うま味」の相乗効果
昆布だしと一番だしのうま味成分を比べてみると、一番だしのうま味成分は、昆布だしの約2倍含まれています。
ところが、実際に2つのだしを味わってみると一番だしの方が昆布だしよりも倍どころではなく、グーンと何倍も強くうま味を感じます。これが「うま味」の相乗効果と言われているものです。アミノ酸系のうま味と核酸系のうま味は、足し算ではなく掛け算のように味を強めあいます。
また、この相乗効果は、グルタミン酸とイノシン酸の濃さが等しい時が一番効果を発揮するという研究結果もあります。
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