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オーストラリア アデレード
うま味セミナー 「うま味—異国の味? 世界の味?」-Exotic Taste or World Taste?-

2007年10月開催

聴講者たち - UMAMI Infomation Center
聴講者たち
オーストラリアの国民的調味料である“ベジマイト”は、うま味を豊富に含む食品として知られる。そして、近年まで意識されていなかったが、実はオーストラリアの料理には一般にうま味を生かしたものが多い。英国人の血と多文化的要素が融合し、土地の素材と結びついてユニークな食文化を作り出しているこの国で、人々にうま味についての認識を深めてもらおうと、2007年10月18日、うま味インフォメーションセンター主催 によるセミナーが開催された。

「Exotic Taste or World Taste?(異国の味?世界の味?)」と名付けられた本セミナーは隔年開催の食のフェスティバル、Tasting Australia 2007の一環として企画されたもので、サウス・オーストラリア州の州都アデレードのアデレード大学内の会場には学生やフードライター、科学者など105人が集まった。

“謎の味”のテイスティング - UMAMI Infomation Center
テイスティング
最初の講師はうま味インフォメーションセンター理事の二宮くみ子氏。うま味についての基礎知識などの解説の後、話はセミナーテーマ「異国の味か世界の味か」の核心に入る。二宮氏は、うま味の発見者である池田菊苗博士が、ドイツ滞在中に、トマトやチーズ、アスパラガス、肉といった西洋食材の中に、甘味や塩味とは違う「第五の味」があることに気付き、それが日本古来の食材である昆布に含まれるグルタミン酸の発見につながったことを説明。西洋人にとってうま味は言葉で説明し難く、「異国的な味」と思われがちだが、実際には世界中の人が、生まれた時から無意識のうちに親しんでいる味であり、人間の母乳にさえ牛乳の10倍のグルタミン酸が含まれていると述べた。

バーバラ・サンティック博士

 - UMAMI Infomation Center
バーバラ・サンティッチ博士
次の講師、アデレード大学のル・コルドンブルー・ガストロノミー修士課程(Cordon Bleu Graduate Programme in Gastronomy)の助教授でプログラム・マネージャーでもある食物歴史学者のバーバラ・サンティッチ博士は、オーストラリア人がいかにうま味に親しんできたかを、調味料の例を挙げて説明。多くの家庭では肉をよく食べるが、その調理法は焼くだけ、ゆでるだけとシンプルで、従って調味料が味の決め手となる。ここで参加者は、ローストした羊肉にトマトケチャップ、トマトチャツネ、ウスターソース、マッシュルームケチャップと4つのポピュラーな調味料をつけて試食、それぞれの豊かなうま味を確認した。

続いて、父親と共にシドニーおよびメルボルンに日本レストランKobe Jonesを設立し、ロンドン店でエグゼクティブ・シェフを勤める鈴木信吾氏が、日本の伝統的なだしの作り方を披露。参加者には、日本のだしとトマト、パルメザンのうま味を融合させた鈴木氏のオリジナルパスタ料理もふるまわれた。鈴木氏はまた、イギリスの有名シェフ、ヘストン・ブルメンタール氏が、BBCの自身のレギュラーTV料理番組『In Search of Perfection』でうま味の効用などについて語ったことで、イギリスでうま味に対する理解が高まっている例などを挙げ、料理を科学的に解明し、うま味を一般に知らしめることの大切さを語った。

鈴木信吾氏(左) - UMAMI Infomation Center
鈴木信吾氏(左)
鈴木氏の提供したパスタサラダ - UMAMI Infomation Center
鈴木氏の提供したパスタサラダ
オーストラリアの調味料 - UMAMI Infomation Center
オーストラリアの調味料

スー・バスティアン博士 - UMAMI Infomation Center
スー・バスティアン博士
最終講演者、アデレード大学でワイン醸造学および感覚学の教鞭をとるスー・バスティアン博士は、参加者に目を閉じ鼻をつまんで、"謎の味"(実際は砂糖菓子と梨)を味わってもらう実験や、うま味を含む液体と塩水を飲み比べてもらい、うまみの豊かさを認識するエクササイズなどを提供した。

参加者は最後に、ブッシュトマトにナッツやさまざまなスパイスを混ぜて作ったオーストラリア伝統の調味料、デュカのうま味を楽しみ、しめくくりにはワインと、それに合うチーズの組み合わせを見つけるセッションを行った。うまみをたっぷり堪能した参加者が皆、非常に満ち足りた表情で会場を後にしたことは言うまでもない。

「Tasting Australia」 フェスティバルホームページ
(英語) :
 http://www.tasting-australia.com.au/
バーバラ・サンティッチ博士ホームページ
Dr. Barbara Santich (英語) :
 http://www.gastronomy.adelaide.edu.au/staff/
スー・バスティアン博士研究室ホームページ (英語) :  http://www.adelaide.edu.au/directory/sue.bastian
「うま味-異国の味?世界の味?」ホームページ (英語) :  http://www.umami.org.au/


 
   
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