「Exotic Taste or World Taste?(異国の味?世界の味?)」と名付けられた本セミナーは隔年開催の食のフェスティバル、Tasting Australia 2007の一環として企画されたもので、サウス・オーストラリア州の州都アデレードのアデレード大学内の会場には学生やフードライター、科学者など105人が集まった。
次の講師、アデレード大学のル・コルドンブルー・ガストロノミー修士課程(Cordon Bleu Graduate Programme in Gastronomy)の助教授でプログラム・マネージャーでもある食物歴史学者のバーバラ・サンティッチ博士は、オーストラリア人がいかにうま味に親しんできたかを、調味料の例を挙げて説明。多くの家庭では肉をよく食べるが、その調理法は焼くだけ、ゆでるだけとシンプルで、従って調味料が味の決め手となる。ここで参加者は、ローストした羊肉にトマトケチャップ、トマトチャツネ、ウスターソース、マッシュルームケチャップと4つのポピュラーな調味料をつけて試食、それぞれの豊かなうま味を確認した。
続いて、父親と共にシドニーおよびメルボルンに日本レストランKobe Jonesを設立し、ロンドン店でエグゼクティブ・シェフを勤める鈴木信吾氏が、日本の伝統的なだしの作り方を披露。参加者には、日本のだしとトマト、パルメザンのうま味を融合させた鈴木氏のオリジナルパスタ料理もふるまわれた。鈴木氏はまた、イギリスの有名シェフ、ヘストン・ブルメンタール氏が、BBCの自身のレギュラーTV料理番組『In Search of Perfection』でうま味の効用などについて語ったことで、イギリスでうま味に対する理解が高まっている例などを挙げ、料理を科学的に解明し、うま味を一般に知らしめることの大切さを語った。