グルタミン酸の新たな役割
--「うま味」は舌と胃で感じる?--
味には栄養素や有害物のシグナルの役割があります。甘味は、糖類や炭水化物によるエネルギー源のシグナル、塩味は、体液のバランスに必要なミネラルのシグナル、酸味は、自然界では腐った食物や熟していない果実に含まれているので警告の役割と代謝を促進する有機酸のシグナルの両方があり、苦味は毒物など体に有害な物質であることの警告を発しています。一方、うま味は、アミノ酸や核酸の味であり、その食物にわたしたちが生きるために必要なタンパク質という栄養素が含まれていることを知らせてくれるシグナルの役割をしています。
舌の表面には乳頭があり、その乳頭の中に味覚の受容器である味蕾と呼ばれる器官があります。その味蕾には味細胞と呼ばれる細胞があり、ここで甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の各物質を受け取る仕組みがあります。味細胞上部にあるうま味の受容体がうま味物質であるグルタミン酸を受け取ると、その情報は味覚神経を介して脳に伝えられてうま味が認知されます。
最近の研究で舌だけではなく、胃にもうま味の受容体が存在することがわかりました。胃の迷走神経は、うま味物質のみに応答し、アミノ酸の中ではグルタミン酸のみに応答することがわかりました。胃に食物が入り、胃の受容体がうま味物質(グルタミン酸)を受け取るとうま味の情報はまず迷走神経を介して脳に伝わります。そして次に脳から胃へタンパク質の消化吸収を始めるための指令が送られます。
このようにうま味はタンパク質の消化吸収に深く関わり、身体にとって大切な役割を果しています。今後。さらにグルタミン酸の消化吸収における役割が解明されることが期待されています。
*『うま味読本』が発行されました*
(14ページ、210mm×100mm)
発行:社団法人 日本栄養士会
協力:NPO法人うま味インフォメーションセンター
この中でにうま味に関する新しい情報として上記の内容も紹介しています。
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