イギリスの調味料のうま味
イギリスのトップシェフ、クロード・ボジ氏(レストラン ハイビスカス/ロンドン)とサット・バインズ氏(レストラン サットバインズ ウィズルームズ/ノッティンガム)が来日した際、京都市立日吉ヶ丘高等学校にて英語科の2年生40名に、英語によるうま味の食育授業が行われました(2008年12月8日)。2人のシェフが披露したうま味メニューは、ボジ氏による『チーズ オン トーストの「リーペリンソース(ウスターソース)」かけ』と、バインズ氏による『豚バラ肉ソテーの「マーマイト」添え』です。
この2つのメニューのうま味について探ってみました。
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『チーズ オン トースト』に使用したパルメザンチーズ、チエダーチーズ、「リーペリンソース」と『豚バラ肉ソテー』に添えた「マーマイト」のうま味(グルタミン酸)の含有量を次の表に示します。
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パルメザンチーズは、うま味を多く含む食品の代表格で100gにつき1680mgもの遊離グルタミン酸が含まれており、チエダーチーズ(熟成4ヶ月)には78mg、「リーペリンソース」には34mg、「マーマイト」は濃縮された調味料で1960mgも含まれていました。
ボジ氏の「チーズ オン トースト」に使用した「リーペリンソース」は、ウスターソースのひとつで、茶褐色のサラサラした液状の調味料です。今回使用した「リーペリンソース」はシェフ持参の特級品でしたが、レギュラー品はイギリスの家庭で広く使われており、およそ100カ国に普及しています。(*1)
ボジ氏が高校生の皆さんに「リーペリンソース」だけを舐めてみるようにすすめると「すっぱい!」「スパイシー」という感想でしたが、『チーズ オン トースト』に少量加えると、チーズと「リーペリンソース」が上手く調和し、チーズのうま味とソースのうま味がほど良く感じられました。
次に、バインズ氏が使用した「マーマイト」は、酵母(イースト)エキスや野菜エキスを原料にした植物性の調味料で褐色でねっとりとしています。イギリスでは100年以上前から販売されており、パンやクラッカーに塗って食べたり、今回のメニューのように肉に添えたり魚に添えたりして用いられています。(*2)
豚肉の焼けた香ばしさに「マーマイト」がマッチし、「おいしい!」の大歓声でした。バインズ氏は、次に調味料だけを皆さんに少量味わわせたところ、「濃い!」「うわぁ・・・」という声が上がりましたが、「マーマイトそのものは独特の風味があり、イギリス人でも好き嫌いがあるが、調味料なので、このように料理に使うと素材のうま味を一層引き立たせる。」と語っていました。
2人のシェフによるイギリスのうま味メニューをぜひお試しください。
チーズ オン トーストの「リーペリンソース」かけ
- 材料
- サンドイッチ用食パン 1枚
- チーズ(パルメザンチーズとホワイトチェダーチーズ) 各15gずつ
- リーペリンソース 約3ml
作り方
- サンドイッチ用の食パンは耳を落とし、こんがりと焼く。
- シュレッドした2種のチーズを混ぜ、トーストしたパンにのせる。
- リーペリンソースを適量かけ、チーズが溶けるまで温める。
豚バラ肉のソテー「マーマイト」添え
- 材料
- 豚バラ肉(かたまり)
- マーマイト
作り方
- 塩をふった豚バラ肉をかたまりのまま24時間低温加熱の真空調理(*3)で加熱(*4)し、中まで火を通す。(肉の表面に昆布をのせて加熱すると更にうま味が増す)
- 豚バラ肉を8mm程度の厚さにスライスし、テフロンのフライパンで焦がさないように焼く。
- 肉が熱いうちに刷毛でマーマイトを片面に適量塗る。
(*1) Worcestershire sauce(Lea & Perrins)
(*2) Marmite(Unilever UK Limited) ともに製品ホームページを参照
(*3) 真空調理:食材を生のまま、場合によっては調味料と一緒に真空包装し、湯せん
などの低温で一定時間加熱してサーブする調理法のこと
(*4) 生のバラ肉を用いる場合、塩・コショーをし、ソテーし、十分に火を通す
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