食材別うま味情報 きのこ類

椎 茸(しいたけ)

日本で最もポピュラーなきのこである椎茸は、土のような強い匂いを持ち、生や乾燥した状態で料理に使用される。干し椎茸には干すことでグアニル酸が生成し、また水分が減ることで成分の濃縮が起こり、グルタミン酸も多く含まれており、その2つのうま味成分によるうま味の相乗効果が起こる。なお、生椎茸のうま味成分はグルタミン酸が多く含まれている。干し椎茸は、水戻しし、主に煮物に用いられ、またその戻し汁はだしとして使われる。生椎茸は、焼き物、揚げ物、炒め物など広く使われる。

  • 生椎茸
  • グルタミン酸含有量(mg/100g):70
  • 干し椎茸
  • グルタミン酸含有量(mg/100g):1060
  • グアニル酸含有量(mg/100g):150

ほんしめじ

「においまつたけ、味しめじ」と言われるほど、味、歯切れが良く、色や形も良い食用のきのこ。グルタミン酸が多く含まれている。しめじごはん、すまし汁、焼き物、揚げ物など日本料理によく合うきのこである。

  • グルタミン酸含有量(mg/100g):140

えのき茸(たけ)

日本料理の鍋物には欠かせないえのき茸にもうま味成分のグルタミン酸が含まれている。 なお、生のきのこ類そのものにはグアニル酸はわずかであり、加熱調理することでグアニル酸は増えると言われている。 たとえばすき焼きのように、牛肉のイノシン酸、白菜のグルタミン酸、えのき茸のグルタミン酸とグアニル酸を煮込むことで、うま味の相乗効果がひとつの鍋で楽しめる。うま味を高めるための脇役的な食材として用途が広い。

  • 生のえのき茸
  • グルタミン酸含有量(mg/100g):90

マッシュルーム

ヨーロッパ原産で、世界で最も多く栽培されているきのこ。ホワイト種とブラウン種があり、ホワイトは生のままや加熱して供するが、ブラウン種は加熱調理することが一般的。うま味成分はグルタミン酸で、生のきのこ類にはグアニル酸はごく少量しか含まれていない。

  • グルタミン酸含有量(mg/100g):40~110

トリュフ

トリュフはフォアグラ、キャビアとともに三大珍味のひとつと称されている貴重な食材。香りを楽しむきのこで、松茸と同様に人工栽培が難しいため、高価な食材として知られる。原産地であるフランスやイタリアでは、トリュフを使った伝統料理が親しまれている。トリュフにはグルタミン酸が含まれている。

  • グルタミン酸含有量(mg/100g):60~80