「鶏飯」は、ほぐした鶏肉、干ししいたけ、錦糸卵、パパイヤの味噌漬け、みかんの皮などを、白いごはんの上にのせ、鶏ガラのスープをかけて食べる奄美地域を代表する郷土料理です。かつて奄美群島が薩摩藩の支配下に置かれていた時代、当時は非常に貴重なものであった鶏を余すことなく使ってつくった「鶏飯」で鹿児島本土の役人たちをもてなしたそうです。このころはまだスープをかける風習はなく、鶏の炊き込みごはんでしたが、昭和に入ってから鶏ガラのスープをかけて食べるアレンジが浸透し、いまではそれが一般的となっています。凝縮した鶏のうま味が味わえ、年間を通して家庭や専門店で食べられています。
出典:農林水産省Webサイト『うちの郷土料理』をもとに作成
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/keihan_kagoshima.html