PLANT BASED ✕ UMAMI

「shojin 宗胡」の野村大輔シェフ VOL.1

  • shojin 宗胡 野村大輔

プラントベースフードとは植物由来の材料でつくられた料理や食品のこと。世界的なキーワード「SDGs」実践にむけた取り組みでもあり、健康的な食生活のための新しい習慣としても注目を集めています。

このプラントベースフードを一層おいしく食べるための、ひとつのポイントが「うま味」です。うま味を上手に活用することで植物由来の材料がとびきりおいしい料理になります。

六本木で新しいスタイルの精進料理を展開される「shojin 宗胡」の野村大輔シェフにお話をうかがいました。

野村シェフは、東京愛宕の精進料理「醍醐」の長男として生まれ、三代目料理長として2008年より継続してミシュラン2つ星を獲得。伝統的なお料理をベースに、現代の感性を取り入れた精進料理を楽しんでいただきたいという思いから2015年、Shojin 宗胡をオープン。海外からのお客様も多く、精進料理のすそ野を広げられてきた野村シェフ。植物性のお料理を先導する世界のシェフ50人 Plant Forward Global 50 にも選ばれています。

精進料理の特徴は、五味五色五法を使ってつくることです。五色とは、白、黒、黄、赤、青。 五味とは、甘い、塩辛い、酸っぱい、苦い、辛い。 五法とは、生、焼く、煮る、揚げる、蒸すです。野菜を中心に、穀物や豆や海藻、ナッツ、大豆加工品など、さまざまな素材を組み合わせて、彩り豊かに、そしておいしく調理するのが、野村シェフの精進料理です。

そして、精進料理のポイントのひとつがうま味です。野村シェフのうま味の考え方は「野菜や昆布から煮出した優しい味わいの出汁のうま味に、食材のうま味を重ねていくことで、素材の味を引き立たせる」といった、「味をつけるのではなく、食材そのものの味を活かす」と話されます。

精進料理にとって重要なお出汁。次回は野村シェフから教えていただいたお出汁の話をしましょう。

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