日本の 郷土料理と うま味
青森県 の郷土料理

せんべい汁

せんべい汁

鶏肉などでとったスープに季節の野菜やきのこを入れて醤油などで味付けをし、汁物専用の南部せんべい(白せんべい)を割り入れ煮込んだ汁物です。だしには肉類のほか県南地方でとれる鯖もよく使われます。八戸市を中心とした県南地方、岩手県北の一部で食べられており、だしのうま味がたっぷりしみ込み、シコシコした南部せんべいの食感が人気です。せんべい汁は、長い歴史をもつ南部せんべいがお菓子としてだけでなく、様々な食べ方で愛されてきた食文化の代表作と言えます。

肉や魚の出汁はうま味たっぷり。具材の野菜、醤油などの調味料のうま味が重なり、味わい深い伝統の汁物です。

材料

(4人分)
・南部せんべい(せんべい汁用)12~16枚
・鶏もも肉(一口大)100g
・ごぼう(ささがき)60g
・にんじん(ささがき)60g
・糸こんにゃく(5cm長さ)40g
・しめじ(ほぐす)40g
・キャベツ(一口大、芯と葉を分ける)80g
・長ねぎ(斜め細切り)80g
・だし汁 8カップ
・しょうゆ 1/2カップ
・酒 大さじ2
・みりん 小さじ2
・塩 適宜

つくり方

① 鍋にだし汁を入れて火にかけ、ごぼう、にんじん、糸こんにゃく、しめじを加える。沸騰したら鶏もも肉を入れてアクを取りながら煮る。

② ①の具材に火が通ってきたらキャベツの芯の部分を加える。

③ しょうゆ、酒、みりんで調味し、キャベツの葉の部分を加えて強火で加熱する。
しょうゆによって色合いや塩分濃度が違うのでお好みで加減してください。

 沸騰したら、せんべいを3~4つに割って入れる。長ねぎも加えて煮込む。

 せんべいが食べごろになったら出来上がり。味をみて薄ければ塩で調整する。

POINT

  • 鶏もも肉100gのうち30gを豚肉(こま切れ等)にするとスープにコクがでます。
  • 今回はしめじを使用しましたが、お好みのきのこをお使い下さい。
  • だし汁は、昆布とかつお節でとる一番だしを使用しましたが、和風顆粒だしでも代用できます。その場合はしょうゆを減らして塩分を調整してください。
  • ③の時点ではやや薄めの味。後で加えるせんべいから塩分がでます。
  • ⑤の煮込み時間は使用するせんべいによって異なります。せんべいの食べごろの目安は、コシのあるうどん程度の柔らかさになった状態です。パスタで言う「アルデンテ」の食感がベストです。