PLANT BASED ✕ UMAMI

「菊乃井」の村田吉弘シェフ VOL.3

  • 菊乃井 村田吉弘

VOL.1では「菊乃井」さんのプラントベースの時の出汁の話、 VOL.2では出汁はオールマイティじゃないという助言の話でした。最終回の今回はうま味と料理について聞きました。

「世界の料理は、うま味を知ってから激変したと思います。うま味のレベルを上げてオイルの使用量を減らしても満足度は変わらないことがわかったからです。

カロリーが低く、ヘルシーでしかもおいしいことがわかり、トップシェフらは皆、その方向に向かっています。

そうするとフレンチなど世界の料理と日本料理の境目がなくなってきます。私たちは先人から伝承してきたものがたくさんありますが、例えば調理法などの技は伝承してもあまり意味が無い。なぜなら、お客さんの味覚は時代とともに変わるし、食材も変わるからです」。

もずくと長芋そうめんの酢の物

まさにビーガンやベジタリアンを志す人が増え、宗教上の理由もあります。さらにアレルギーや好みなど、食べ手も多種多様になっています。

2025年に大阪で開催される日本国際博覧会に併設されるレストランは、メニューに食材の情報を入れることになるそうで、どんな方でも、わざわざサービスに聞かなくても、自分が食べられるのかどうか判断ができるよう推進されているそうです。

甘鯛が道明寺(桜餅)に。季節を感じます

「うま味を知っていれば、どんな食材もおいしく調理できる。それは先人たちが伝承してくれたものですね」。

長い石畳のアプローチ。この奥にお店があります

「菊乃井」の村田吉弘シェフ VOL.1

「菊乃井」の村田吉弘シェフ VOL.2