うま味インフォメーションセンター

活動報告

【開催報告】 フレンチフードクラスターへのうま味レクチャー

2013.10.23

うま味インフォメーションセンターでは、国内外の食や調理に携わる方々を主な対象に、うま味を正確に理解していただくための活動を国内外で実施しております。
レクチャーに参加されたフレンチフードクラスターグループは、フランス各地方の産官学が一体となり健康食品・機能性食品をテーマにビジネスを推進していく団体で、今回の来日は日本人の食生活や食文化を広く理解することを目的に、フランス大使館により企画されました。
弊センターは、フランス大使館から日本の食文化について解説の依頼を受けた公益財団法人味の素食の文化センターより依頼を受け、日本の食文化の特長の一つであるうま味について、弊センター学術担当アナ・サン・ガブリエル博士によるうま味体験を含めた1時間のレクチャーを実施いたしました。

レクチャーでは、最初に5つの基本味の具体的食材をあげて説明の後、ミニトマトを使ったうま味体験を行い、甘味・酸味とは異なる、口の中に長く残る味、うま味を意識していただき、各人の言葉でうま味を表現していただきました。
次に、うま味物質(グルタミン酸・イノシン酸・グアニル酸)とそれぞれの代表的な食材を紹介し、うま味の機能の一つであるグルタミン酸とイノシン酸、グルタミン酸とグアニル酸による相乗効果について、日本料理・フランス料理・中国料理の基本的なだしを例に解説しました。さらに、昆布だしとかつおだしを順に試飲、続いて二つのだしを合わせてもう一度試飲すると、相乗効果によりうま味が強くなることを体感し、うま味のパワーを全員が実感しました。

続いて、乳児の味覚に対する反応テストから、乳児は甘味とうま味に良い反応を示す結果を紹介し、母乳にはグルタミン酸が多く含まれていることや、パルメザンチーズを試食し、熟成によってうま味が増すことを体感しました。
また、うま味を活用することでカロリーを抑えたヘルシーな料理の例として、46品目の食品を使いながら、カロリーを450Kcalに押さえた懐石料理のお弁当や、生クリームやバターを使わず、うま味を多く含む食材使うことでカロリーを3分の1にしたクリームスープを紹介いたしました。

最後にローマ時代の遺跡から発見された魚を発酵させたうま味食材、GaramとLiquamenを紹介、「美味礼賛」を著したフランスの著名な政治家のブリア・サバランがOsmazomeと名付けた味とうま味を対比させるなど、欧州に関係の深いうま味の歴史をご紹介し、講義は終了しました。

質疑応答では、料理でのうま味と塩味の関係についての質問に対し、うま味と塩味は味付けに欠かせない味であるが、料理のおいしさには、塩味よりうま味のほうが影響は大きく、塩味単独よりうま味を組み合わせることにより、料理を更に美味しく感じると説明いたしました。
参加者の皆様は、うま味レクチャー終了後、味の素株式会社の食とくらしの小さな博物館を見学し、日本の食生活の変遷や、味の素株式会社の商品について学ばれました。

うま味インフォメーションセンターは、これからも、うま味についての講義と体験を通して、うま味の理解と普及を行ってまいります。