うま味インフォメーションセンター

活動報告

デンマーク The Science of Taste シンポジウム

2014.10.08

日  時 2014年8月11~12日
場 所 デンマーク・コペンハーゲン
主 催 デンマーク王立科学アカデミー、デンマークガストロノミカルアカデミー
協 力 カールスバーグ財団、NPO法人うま味インフォメーションセンター他
報告者 NPO法人うま味インフォメーションセンター事務局
講演者 15組(16名)
アメリカ・イギリス・ドイツ・オーストラリア・ブラジル・日本の6カ国から構成される。 弊センターからは二宮 くみ子氏 (NPO法人うま味インフォメーションセンター理事)アナ・サン・ガブリエル氏 (NPO法人うま味インフォメーションセンター学術担当) / 笹野 高嗣氏 (東北大学大学院歯学研究科教授) / 下村 浩司氏 (エディシオン・コウジ・シモムラオーナーシェフ)の4氏がうま味関連の講演を実施
参加者 Danish Royal Academyメンバー、科学者、料理人、ジャーナリスト、学生など約100名
報告者 栗脇 美緒 (NPO法人うま味インフォメーションセンター 事務局)

多様な分野の専門家が世界各地より集い、「食」について語り合う学際的なシンポジウムScience of Tasteが、デンマーク、コペンハーゲンで開催されました。本シンポジウムは「UMAMI」などの著作をされ、弊センターとの交流の深い南デンマーク大学教授でデンマーク王立科学アカデミー代表のオーレ・G・モーリットセン博士が企画したものです。
2日間にわたるプログラムでは、自然科学、人類学、生物学分野の著名な研究者の発表と並び、弊センター二宮くみ子理事とアナ・サン・ガブリエル博士、東北大学大学院歯学研究科笹野高嗣教授、エディシオン・コウジ・シモムラオーナーシェフ下村浩司氏がうま味をテーマに、それぞれの専門分野から以下の発表をいたしました。(発表順)

二宮 くみ子 理事Science of umami taste: adaptation to gastronomic culture

笹野 高嗣 教授The importance role of umami taste in oral and overall health

アナ・サン・ガブリエル 博士Taste receptors in the gastro-intestinal system

下村 浩司 シェフTemporal design of taste and flavor-Practical collaboration between chef and scientist

(味の素株式会社 川崎寛也博士との共同研究発表)

今回の内容の濃いプログラムは前評判も高く、当初の予定を大幅に超える約100名の方が参加されました。味の感じ方、おいしさの定義、うま味などの味覚が健康に与える影響に関する発表に加え、発足以来北欧の食材を生かしたユニークなうま味食材やレシピの開発を行っているNordic Food Labによる発表、下村浩司シェフと川崎寛也氏による発表では、うま味を活かしたイベリコ豚の昆布締めのデモンストレーションが行われました。川崎氏はフランス料理と日本料理では料理人が新しいレシピを検討する際の着眼点が異なることについて解説。下村シェフは通常フランス料理のシェフがあまり注目していないうま味食材をフランス料理に適した形で取り入れることで、動物性脂肪が少なくても満足ができ、うま味の強さの変化を楽しむことがきる料理として、イベリコ豚の昆布〆を紹介し参加者が試食を通じてフランス料理におけるうま味の活用について理解を深めました。
うま味インフォメーションセンターは、今後も、様々な機会を通してうま味についての正確で最新の情報提供を実施してまいります。

下村浩司シェフと川崎寛也博士の発表
下村浩司シェフと川崎寛也博士の発表
下村浩司シェフの試食イベリコ豚の昆布締め
下村浩司シェフの試食イベリコ豚の昆布締め