新潟調理師専門学校でのうま味講義
2015.01.19
- 日 時 : 平成26年11月11日(火)
- 場 所 : 新潟調理師専門学校(新潟県新潟市)
- 参加者 : 新潟調理師専門学校学生1年生118名
- 登壇者 : NPO法人うま味インフォメーションセンター 理事 二宮 くみ子
- 報告者 : NPO法人うま味インフォメーションセンター事務局
本年で3回目を迎えた新潟調理師専門学校でのうま味講義も前回までと同様に学生の方々にうま味の理解を深めていただく目的で当センター二宮くみ子理事によるうま味講義を実施し、試食試飲によるうま味体験を織り交ぜて以下のような内容で進めました。
まず、おいしさとうま味の違い、基本味とはどのような味があるのか、その5基本味の中のうま味とはどのような味であるのかをプチトマトの試食を通して体験していただきました。 うま味とは、プチトマトの試食後に舌全体をおおうような感覚が残っているその感覚であること、また、だ液の分泌が続くことから、うま味にはだ液の分泌を促す重要な特徴があることを理解していただきました。
次に、うま味を多く含む食材や世界のうま味食材・食品について解説。だしの中のうま味成分とうま味の相乗効果の説明の後、だしを試飲してうま味の相乗効果の体験を行いました。まず昆布だしを半分だけ口に含んでそのうま味を確認し、口をよくすすいだ後にかつおだしも同じように半分口に含んでうま味を確認。そして残りの昆布だし、かつおだしを各自で混ぜて口に含み、前の二つのだしよりもうま味が強くなるという相乗効果を実感していただきました。
また通常の3分の1の塩分量に調整した野菜ブイヨンとその野菜ブイヨンにうま味を加えたものを比較して試飲し、塩分が少なく味がバラバラで物足りない野菜ブイヨンが、うま味を加えることにより、味がまとまり、塩分が少なくても満足できる味になるうま味の効果を体感いただきました。
このようなうま味が持つ機能に世界の料理界が注目し、各地のうま味食材の探究やうま味を活かす料理の研究が広がっている事を紹介し、うま味を知ることの重要性を理解していただきました。 参加者へのアンケートでも、うま味の相乗効果が体験したことでよくわかった、うま味の持つ機能のひとつである減塩やだ液の分泌が健康に役立つことを理解できた、もっとうま味について知りたくなった、今後の調理の仕事にうま味の知識を役立てたいという回答が多く寄せられました。
うま味インフォメーションセンターでは、今後もうま味の理解を深めていただくために、様々な機会を通してうま味講義を実施してまいります。