うま味インフォメーションセンター

活動報告

東北大学歯学部同窓会第30回卒後研修会での「うま味体験実習」

2015.09.04

  • 日 時 : 平成27年8月30日(日)12:45~14:15
  • 会 場 : 宮城県歯科医師会館
  • 参加者 : 東北大学歯学部卒業の歯科医師および歯科衛生士の方々計80名
  • 講 師 : NPO法人うま味インフォメーションセンター 理事 二宮 くみ子
  • 報告者 : NPO法人うま味インフォメーションセンター事務局

日本の高齢化率は2013年時点での推計で25%に達し、世界一の「超高齢社会」となっています。その中で人が年を取ることに賢く対処し、個人・社会が知的に成熟すること、すなわち「スマートエイジング」という概念が注目されています。
東北大学歯学部同窓会卒後研修実行委員会の皆さまは、歯科という分野からおいしく食べて健康に生きる楽しみをサポートすることにより、歯科医療に新たな分野を切り開いていく絶好の機会と考えられています。そうした考えに基づき、第30回卒後研修会のテーマを「口腔内科からのスマートエイジングを考える」に設定されました。
東北大学教授で同大学病院総括副病院長の笹野高嗣先生がメイン講師として、味覚障害に対する口腔内科的診断と治療をテーマに講演されました。その講演の中で、味覚障害の治療には唾液分泌能を改善する方法が有効であり、うま味成分が味覚を刺激して持続的かつ多量の唾液分泌につながること、うま味の活用が味覚障害やドライマウス患者に対して安心、安全な治療戦略になりうることを説明されました。
続いて、弊センター二宮くみ子理事がうま味を情報としてだけではなく、体感を通じて理解していただくことを目的に講演を行いました。講演では、おいしさを表す「旨み」と五つの基本味の一つである「うま味」とは異なること、うま味には持続性があり、舌全体に広がり、唾液の分泌を促す特長があること、消化促進するとともに食後の満足感が得られるため食事摂取量をコントロールできる可能性があることを説明しました。
さらに、約100年前に日本人の池田菊苗博士がうま味を発見したこと、日本では、昆布や鰹節等の乾燥素材からだしを取るのに対して、海外では、肉や野菜を煮込んでブイヨンや上湯としてだしを取ること、どちらのだしにもグルタミン酸やイノシン酸が豊富に含まれていること、生まれて初めて体験する味の母乳や発酵食品にはグルタミン酸等のアミノ酸が多く含まれていること等をお話ししました。
結びにあたって、健康な食生活をおくるために、うま味が減塩食をおいしくすることに機能していること、和食はうま味を上手に使うことで動物性油脂の少ない食生活を実現しており、日本人の長寿や肥満防止に役立っていることをご紹介しました。
講演終了後、参加者の皆さまから、うま味をおいしい味と勘違いしていた、うま味の認識を改めた、テイスティングの際の印象として、昆布だしと鰹だしを合わせるとうま味が大幅にアップすることを感じた等、様々なご意見、ご感想をいただきました。
昆布茶や昆布水を飲用すると唾液分泌が促進され、味覚障害対策に効果があるという笹野先生のご講演と、テイスティングを通じてうま味を体感していただいた二宮理事の講演により、うま味の特長や機能について参加者の皆さまのご理解が深まったのでは、と思っております。
うま味インフォメーションセンターでは、健康な食生活の実現に向けて、うま味を理解いただき、活用していただくために、様々な機会を通してうま味講義を実施・支援をさせていただきます。

会場風景
会場風景
関係者記念撮影
関係者記念撮影