うま味インフォメーションセンター

活動報告

座学と実習でうま味を学ぶ集中講義を実施~東北大学うま味講義

2021.07.26

書物や授業で得た知識は、体験する機会に接すると、驚きと感動と共にさらに理解が深まることがあります。その実感は経験となってその人の心に残るでしょう。この夏、東北大学の学生の皆さんが、講義と実習でうま味を体感しました。
7月26日、うま味インフォメーションセンター(UIC)は東北大学にて特別講義「 “だし”と“うま味”のサイエンス」を実施しました。

この講義は同大学の1年生を対象としたゼミで、学内外の講師陣が心理学や栄養学、生理科学、臨床医学などさまざまな角度から和食について講義を展開する「基礎ゼミ 和食の文化を科学的に理解する」の一環です。
うま味インフォメーションセンターは2016年から毎年、この講座で和食のだしを中心にした実習と座学を担当しています。

UICコンサルタントの二宮くみ子博士による約5時間の集中講義の内容は、5種類のだし素材(羅臼昆布、利尻昆布、真昆布、日高昆布、にぼし)の観察と水出し実験、様々なうま味食材のテイスティング、うま味に関する最新の情報の解説。さらに学生の皆さんによる「自分の言葉でだし・うま味を人に伝える」発表も行われました。

5種類のだし素材を水出しにして、試飲しました

参加したのは、文学、法学、経済、医学、歯学、工学、農学、教育学に在籍する20人の学生たちです。講義後のアンケートには様々な感想が寄せられました。
「うま味の特徴や、体にもたらす良い影響をわかりやすく学べました」
「うま味が唾液の分泌を促すことを実感できました。唾液は健康、特に口内環境に良いものなので、これからも意識してうま味を取り入れるようにしたいと思います。」
「これまでの講義でうま味についての知識は得ていましたが、『これがうま味か!』という実感が持てたのは、今日が初めてです。」
「味噌湯にだしを入れる実験が非常に印象に残りました。うま味のあるなしでこんなにも違うのかと驚きました。」

参加した学生の皆さんが今後、それぞれの分野でうま味の知識を活かし、活躍されることを期待しています。