うま味インフォメーションセンター

活動報告

~海外在住の日本人の皆様にうま味の魅力を伝えたい~在英国日本大使館での食育セミナーを協賛!

2025.04.28

2025年4月28日、ロンドンの在英国日本国大使館において、和食の成り立ちや特徴について学ぶ食育セミナー「和食の伝統を未来へつなぐ~保護者のための食育講座~」」が開催されました。本セミナーには、ロンドン日本人学校に通う親子約50名が参加し、和食の魅力と知識を深める貴重な機会となりました。
日本料理アカデミーEU、在英国日本国大使館が共催

うま味インフォメーションセンター(UIC)は、このセミナーに協賛し、うま味やうま味物質に関する科学的・文化的情報を提供しました。講師を務めた日本料理アカデミーEU副理事長の林大介シェフ、そして現地で支えてくださった日本航空株式会社および欧州味の素食品社の皆様に、心より感謝申し上げます。

林シェフは、和食が日本の地理的環境や伝統文化に根ざしていること、水の料理とも言われる日本料理で最も重要な出汁はうま味に特化していること、うま味成分に特化した出汁を用いれば余分な味付けをしなくても済むので、素材の持ち味を活かし、更には減塩にも繋がることなどを具体例を交えて解説。また、昆布やかつお節の一番だしや、現地食材のうま味成分を組み合わせた出汁をジュレにしてかけた帆立のブリュレ、出汁を効かせて減塩でも美味しいじゃがいものすり流しを提供し、参加者にとっては試食を伴った学びの時間となりました。

「うま味を感じると舌の側面から唾液がわいてきます。子どもの味覚は3歳でほぼ決まり8歳を境に低下する。だから子どもの食育が大事なんです。」林シェフの説明を聞き、参加者は改めて食育の大切さを再認識されたようです。

林大介シェフ

セミナー終了後、林シェフは次のように語りました:
「和食は、日本人の文化の結晶です。食の在り方が問われる現代において、海外に住む日本人が和食の正しい理解と誇りを持つことはとても意義深いと思います。和食の核であるUmamiは、昆布やかつお節などの保存技術から生まれ、もともと捨てられるはずだった食材に命を吹き込む、まさに知恵の結晶です。食の持続可能性が求められる今、この知恵はますます重要になると感じています。今後もこのUmamiの素晴らしさを伝えていきたいです。」

UICはこれからも、和食文化をUmamiのレンズで読み解き、世界中の人々に信頼され、役立つ情報を発信し続けてまいります。

(写真左)UIC提供の図表を使って講義を行う林大介シェフ、(中)実演中の林シェフ、(右)うま味たっぷりのジュレをかけたホタテのブリュレ