大妻女子大学大学院の学生が、うま味講義のため来所しました
2025.12.26
2025年12月26日、大妻女子大学大学院の5名の学生が、大田原美保教授とともに、うま味インフォメーションセンター(UIC)を訪れました。
同大学院では味覚教育を積極的に取り入れており、フランスのジャック・ピュイゼ氏が体系化した“味覚の授業”に学び、感覚経験の言語化を重視する教育的考え方(ピュイゼ理論)を通じて五感を研ぎ澄ませて食べ物を味わい、言葉で表現する力を養っています。今回は、その学びをさらに深めるべく、集中講義「調理科学特論」の一環として、「うま味」をテーマにした特別講義を行いました。

科学と体験で理解する「うま味」
講義では、うま味の3つの特徴である 「舌全体に広がる」「持続性がある」「唾液の分泌を促す」 を意識して行うテイスティングを交えて、うま味の基礎知識や減塩への応用など、健康面でのメリットを科学的な視点から紹介し、知識と体験を結びつけて理解を深めていただきました。
参加者は、大学から大学院へ進学した学生、栄養教諭としての勤務経験者、短期大学で栄養を教えている方など、多様なバックグラウンドを持つ皆さん。だからこそ生まれる鋭い感性や表現が随所に見られ、講義は終始活気に満ちていました。
ドライトマトで感じる「うま味」
最初のワークでは、ドライトマトを20〜30回噛み、味の変化に集中します。 「最初は酸味が強かったが、噛むほどに弱まり、飲み込んだ後は舌が優しくコーティングされたように感じた」 というコメントが印象的でした。 うま味が酸味や甘味よりも長く続く味であることを、まさに体験で理解していただけた瞬間でした。
昆布だしとかつおだしで体験する「うま味の相乗効果」
続いて、昆布だしとかつおだしを使い、うま味の相乗効果を体験しました。 まず昆布だしを味わい、その後かつおだしを加えて合わせだしを作ります。
「合わせだしにすると味に厚みが出て、香りも引き立って感動した」 「うま味が強くなり、唾液が増えたように感じた」といった声が上がりました。
アミノ酸系のグルタミン酸(昆布)と核酸系のイノシン酸(かつお)を組み合わせることで、各々単独のときよりも、うま味は最大7〜8倍にも強く感じられます。さらに、うま味が唾液分泌を促す働きも、実際に体感していただけたようです。
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MSGで知る「うま味物質の力」
次のワークでは、薄味の野菜ブイヨンに0.1%のグルタミン酸ナトリウム(MSG)を加え、うま味物質の効果を検証しました。MSGはだしや殆ど全ての食材に含まれるうま味物質で、食品のおいしさに寄与します。
「香り(鼻先香)は変わらないのに、MSGを加えた方は口に入れた瞬間、香り(口中香)や味が強くなった」「MSGが野菜の風味を演出してくれている感じがした」「塩味がまろやかになり、玉ねぎの尖った後味が和らいだ」など、的を射た鋭いコメントが次々と飛び出しました。
うま味物質には、味わいを強め、全体をまろやかにまとめる働きがあることを実感していただけたようです。
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自分にとっての「適量」を知る
調理の現場では、うま味調味料を用いることで手軽にうま味物質を利用することができますが、うま味調味料にも、塩や砂糖と同じく“適量”があります。しかもその量は個人の嗜好によって異なります。 そこで、各自MSGの添加量を少しずつ変えながら、自分にとって心地よい量を探る実験を行いました。
添加量によって味わいが変化することを感じ取り、目的や好みに合わせて調整することで、求めるおいしさに近づけていけることを理解していただきました。
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栄養・健康の視点から見る「うま味」
講義の後半では、うま味物質が減塩に役立つことや、唾液分泌を促す性質を活かした味覚障害のリハビリの例など、栄養・健康分野での応用について紹介しました。 将来、栄養や健康を軸に活動したいと考える皆さんにとって、実践的な学びとなったようです。参加者の声(抜粋編集)
• うま味は繊細だけれど、料理を支える大切な味だと実感した。私たちが広めていく必要があると思った。
• 知識としては知っていたが、体験することで本当の意味で理解することができた。
• 食べることは一生続く。うま味を活かすことで、高齢者にも“ああ、おいしい”と感じながら食べてほしい。
• 今回の学びは、日々の食生活にも活かせるし、レシピ開発や食育にも応用できそうだと思った。
■参加者の声(抜粋編集)
- うま味は繊細だけれど、料理を支える大切な味だと実感した。私たちが広めていく必要があると思った。
- 知識としては知っていたが、体験することで本当の意味で理解することができた。
- 食べることは一生続く。うま味を活かすことで、高齢者にも“ああ、おいしい”と感じながら食べてほしい。
- 今回の学びは、日々の食生活にも活かせるし、レシピ開発や食育にも応用できそうだと思った。
■講義で紹介したコンテンツ
食材別うま味情報 | 特定非営利活動法人 うま味インフォメーションセンター
うま味データベース | 特定非営利活動法人 うま味インフォメーションセンター
YouTubeうま味の基本
今回の学びを糧に、皆さんが今後の活動でうま味の魅力を広く伝えていかれることを心より願っています。