日本の 郷土料理と うま味

大阪府 の郷土料理

ハモ鍋
ハモ鍋

二十四節気の「夏至」、文字通りこの頃から夏の盛りに向かっていきます。今回は、大阪や京都の夏の祭りに欠かせない「ハモ」の郷土料理「ハモ鍋」です。海の幸に恵まれた大阪泉州地域では、ハモは古くからなじみのある食材で、ハモ鍋もよく食されてきました。ハモの頭と骨で出汁をとり、玉ねぎとじゃがいもを入れるのが泉州流。出汁のうま味と玉ねぎの甘みが鍋いっぱいに広がって、淡白なハモとよく合います。

お好み焼き
お好み焼き

出汁で溶いた小麦粉の生地に、細かく切ったキャベツや肉、イカなどを入れ、鉄板で平たく両面を焼いたもの。たこ焼きと並んで、なにわのコナモン(粉食)文化を代表する料理である「お好み焼き」。そのルーツは、安土桃山時代に千利休が催した茶会に供された「麩の焼(ふのやき)」という茶菓子だといわれています。江戸時代末期から、明治時代にかけて溶いた小麦粉を鉄板で焼いて食べる習慣が根付いたことや、飲食店らの工夫により、現代のお好み焼きに近づいていったとされています。大阪の名物として全国に広く知られるようになったのは昭和30年代の終わりから40年代にかけてのこと。チェーン展開したお好み焼き店が、“大阪名物”として売り出したことが要因とされています。

なじみ深いお好み焼きも、うま味のある具材を組み合わせて活用することでより美味しく頂けます。